中国共産党の神経系

中国共産党の神経系

情報システムの起源?構造?機能

今日にも通底する、中国共産党一党支配下の情報収集?利用のあり方を膨大な史料により解明、中国政治の理解を一新する。

  • 著者
  • 周俊
  • 出版年月
  • 2024年06月
  • ISBN
  • 9784815811525

秘密主義のベールを乗り越える——。毛沢東ら共産党中枢は、全知の支配者でも無知な指導者でもなかった。社会の実態を掴むべく形作られた制度はどのように作動したのか。今日にも通底する、一党支配下の情報収集?利用のあり方を膨大な史料により解明、中国政治の理解を一新する。


目次

  • 序章 一党支配体制は情報をいかに収集?処理したか
  • 第1章 閉じられた情報環境
         —— 秘密保持制度の起源と実態
  • 第2章 密使が行き交う秘密通信網
         ——「機要交通」と「機要通信」の制度的展開
  • 第3章 官僚制と情報収集
         ——「請示報告制度」の歴史的展開とその実態
  • 第4章 擬似的な報道の自由
         —— 新華社の機密レポート『内部参考』の世界
  • 第5章 ものを言う大衆
         —— 陳情の制度的展開とその実態
  • 第6章 天から降りてくる
         —— GIS で見た中央指導者の地方視察と情報収集  
  • 第7章 情報はどう利用されたか
         —— 大躍進への道
  • 終章 情報と権力